費用と治療内容の違いについて
歯科治療には、保険診療と自費診療があります。日本の保険診療は非常に充実しており、歯に問題が生じた際、比較的少ない費用で治療を受けることができます。これは、先進国の中でも日本の特徴的な制度の一つと言えるでしょう。一方で、自費診療は保険適用外の治療であり、治療費の負担が増えることがありますが、その分、保険診療では提供できない幅広い選択肢や高品質な治療を受けられるというメリットがあります。
保険診療とは
保険診療の治療費は、加入している保険の規定に基づいて一部負担されるため、その時点での治療費は抑えることができます。ただし、使用する材料や治療内容について厳密なルールが定められており、その範囲を超えた治療は行うことができません。そのため、審美的な面では「差し歯の色が不自然」「入れ歯のバネが見える」といったケースがあり、満足できない場合もあります。
自費診療とは
被せ物や詰め物の寿命と再治療
上の表は、お口の状態やかみ合わせの力によっても異なりますが、「被せ物がどれくらい持つか」を表したものです。例えば、治療後15年を想定すると、銀歯の場合、3回程度の作り直しや再治療が必要になる可能性があります。保険診療(銀歯)は1回あたりの治療費が安く済みますが、長期間で考えると自費診療(セラミック)よりも再治療の回数が増え、そのたびに数回の通院が必要となり、時間や通院の手間といったコストもかかります。さらに、再治療を繰り返すことで歯を削る量が増え、歯の寿命にも影響を与えることがあります。