天然の歯の大切さ
歯は上下合わせて28本(親知らずを除く)がバランスよく並び、食べ物を噛んだり砕いたりする大切な役割を果たしています。はじめて歯を失ったときには、「歯はたくさんあるから1本くらいなくても大丈夫」と思いがちですが、実際には1本1本が非常に重要です。28本の歯が揃っているのは、そのすべてが必要だからこそです。そして、たった1本でも歯を失うと、お口全体のバランスが崩れ始め、さらに悪化が進み、ある段階を超えると、口内環境全体の崩壊が加速することもあります。天然の歯は一度失うと元には戻りません。だからこそ、できる限り歯を長持ちさせることが大切です。
異変を感じたら早めの受診が大事
歯科医院での定期的なチェック
自覚症状がなくても、むし歯や歯周病が進行していることがあります。初期のむし歯は黒くなっていないため、鏡で見ても分からないことが多く、痛みなどの自覚症状もありません。また、神経を抜いた歯は、異常があっても感じ取ることができません。さらに、過去に治療した詰め物や被せ物が劣化し、歯との隙間に細菌が入り込み、そこからむし歯が進行することもあります。
初期の歯周病も自覚症状がほとんどなく、症状が現れたときにはすでにかなり進行していることが多く、最悪の場合、歯を抜かなければならないこともあります。歯を長持ちさせるためには、歯科医院での定期的なチェックが重要であり、自覚症状が出る前に早期に対処することが大切です。
歯科医院でのプロケア
正しいホームケア
家庭でのお口のケアで最も重要なのは、「正しい方法」で歯を磨けていることです。歯の汚れが溜まりやすく、むし歯や歯周病になりやすい場所は決まっています。そのポイントがきちんと磨けていないと、せっかくの歯磨きの効果が十分に発揮されません。まずは歯科医院で正しい歯の磨き方を教わり、それを日々実践することが大切です。
また、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを完全に取り除くことは難しいため、デンタルフロスや歯間ブラシの使い方も学び、毎日のケアに取り入れましょう。歯ブラシとデンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、汚れの除去率が向上します。